永田集落概要

世帯数 257 人口467人 (2015.11現在)

 永田集落は、屋久島の北西部に位置し、永田岳(1,886m)、永田川、永田浜と山、川、海が続く絶好の自然環境。里には水田や畑が広がり、自然と人間が共存してきた集落。地質は花崗岩。屋久島内では唯一奥岳が見え、岳参り発祥の地とされる。ウミガメの産卵地としても有名で、永田浜(前浜、いなか浜、四ツ瀬浜)は1996年にラムサール条約に登録され、NPO 法人屋久島うみがめ館を中心に保護活動が行われている。近年も永田浜を始め、屋久島灯台や横河渓谷など観光の名所も多い。
 自然環境と地理的要因により、島内でも独自の生活・文化が形成された。島内で最初に水力発電により電気が整備されたり(嶽野川発電所)、他集落にはない広い民有林がある。また他集落にはない「方限」と呼ばれる集落内の組織があり、神社の大祭や伝統行事などを執り行っている。
 過去には土面川の土砂災害(S54、1979年)、永田川での船転覆事故(七学童水難事故)は集落民の英知となり、屋久島初の橋が架けられた(永田橋)。永田小中学校では「かめんこ留学制度」で島外の子どもを受け入れ、毎年10名ほどが留学する(2015年現在)。
 明治初期は屋久島内でも最も人口の多い集落の一つだった。カツオ漁が盛んだった昭和初期〜中期頃は人口が2000人近くいたが、現在は500人をきり、集落内の高齢化が進んでいる。



参考文献:上屋久町郷土史、「屋久島、もっと知りたい」
京都大学霊長類研究所 > 屋久島フィールドワーク講座 > 第8回・2006年の活動-人と自然班-報告書
http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/YFC-HP/2006/hito/hito_report.html

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