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海山と植物相

概要

・段丘海岸と花崗岩の山の間にある平内地区では、地形や地質の特徴がみられる。
・住宅や農地など生活の場は、段丘上の山すそに形成された傾斜地に広がっている。
・北西季節風の当たりにくい南部とあって、低山平地では亜熱帯性の植物が多く見られる。

海岸

・花崗岩山塊の隆起にともなって上昇した熊毛層(堆積岩)が高さ10~30m程の海岸段丘をつくっている。(資料①)
・段丘に沿って隆起に伴う断層があり、波打ち際に温泉が湧出して海中温泉がある。(資料②)
・険しい岩の海岸に砂浜はないが黒潮本流がすそを洗い、釣りの適地に恵まれている。

山地

・集落の後ろには、屋久島の本体をつくる花崗岩の険しい山々がそびえている。
・中央部と東部では、前岳となる権現山など標高6~700mの山が壁のように連なっている。
・西部では奥岳に続く破沙岳1259mがそびえ、そこから流れ下る大崎川が土砂を運び出して農地などの土壌をつくっている。

植物相

・集落間近にそびえる権現山など前岳の上部に白く枯れて見える樹木は屋久島に2,000本以下、種子島に500本程といわれる絶滅危惧種ヤクタネゴヨウである。
・標高数百mの前岳は貴重なヤクタネゴヨウの生育地となっており、個体確認もされて手厚く保護されている。
・温暖な気候に恵まれて南国の植物がよく見られ、とくに集落中心の八幡山には亜熱帯的な照葉樹林がよく残されている。
・八幡山では外来といわれるがシュロチクが野生化して繁茂しており、カンノンチクの名で町の天然記念物に指定されている。

【参考資料】

• 屋久町郷土誌第1巻村落誌上
• 屋久島の地質ガイド 屋久島環境文化財団

写真

平内の段丘海岸

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平内の海岸はすべて隆起による段丘崖をなしている。

段丘海岸の船揚げ場

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険しい段丘海岸につくられた船揚げ場。

熊毛層の段丘崖

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熊毛層(堆積層)の段丘崖。

段丘の断層に温泉

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海岸段丘に隆起に伴う断層があり、湯泊とともに温泉が湧いている。

平内海中温泉

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平内海中温泉。

そびえる花崗岩の山々

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集落の後ろには屋久島の本体をなす花崗岩の山々がそびえる。

中央部、東部の前岳

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中央部、東部には標高数百mの前岳が並んでいる。

西部の破沙岳1259m

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西部では少し奥に、標高1259mの破沙岳がそびえている。

破沙岳の花崗岩の山頂

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破沙岳の花崗岩の山頂。

前岳上部のヤクタネゴヨウ

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標高数百mの前岳上部に白く枯れ立つヤクタネゴヨウが見られる。

権現山のヤクタネゴヨウ

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標高数百mの前岳上部に白く枯れ立つヤクタネゴヨウが見られる。

八幡山は亜熱帯的照葉樹林

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八幡山には亜熱帯的な照葉樹林が残されている。

八幡山のガジュマル

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八幡山ではガジュマルなど亜熱帯の樹木が多数見られる。

亜熱帯の樹木におおわれた八幡山史跡の遊歩道。

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亜熱帯樹木の八幡山遊歩道

八幡山のカンノンチク

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八幡山にある町天然記念物カンノンチク。

カンノンチク

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天然記念物カンノンチク。

天然記念物表示

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天然記念物表示。

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