正月行事(七草・鬼火焚き・祝い申そう)
概要
七草祝い 資料①、他
・全国的に行われる七五三同様のお祝いだが、鹿児島では正月7日に七草祝いとして、男女ともに7歳の子どもの成長祈願と厄払いをする。
・各家庭の行事だが、平内では簡素化のために昭和29年から婦人会が音頭を取って公民館で、合同祝いを行うようになった。
・現在は区の主催行事として生活館で行っている。
平成28年1月7日実施記録
・10:00 7歳の子どもと保護者、集落役員が生活館に集合。
・それぞれに宮参りなどを済ませた晴れ着姿の子ども達7人が、席に並んでお祝い会が行われた。
・区長のお祝いの言葉や子供たちの自己紹介があって会がすすめられた。
・記念写真を撮って30分余りのお祝い会は終了し、続いて子供たちは鬼火焚き行事に参加した。
鬼火焚き 資料①、②参照記述
・1月7日に各集落で行われる伝統の正月行事である。
・悪霊を焼き払う行事として、正月や盆に全国的に行われているが、屋久島がその南限になっている。
・屋久島は正月行事なので、門松などを燃やす。
・平内では、以前は浜で燃やしたが、現在はグランドで行っている。
・孟宗竹を芯にして、コサンダケやバチバチの木(ウバメガシ)を材料に柱を立て、先端に鬼の絵が掲げる。
・以前は鬼火焚きの火を自家の種火にするために、バチバチの木(ウバメガシ)の枝を縁起物として持ち帰るなどしたが、今はそのような習慣は見られない。
・平内では祝い申そうで子供たちが集めた正月飾りも加えながら、燃やし続ける。
平成28年1月7日実施記録
・公民館で行われる七草祝いの後、11:00頃に七草祝いの子ども達が点火した。
祝い申そう 資料①、②、他参照記述
・島内各地で正月7日に、若者や子供が各戸を回って門祝いとして祝い唄(福祭文)を合唱するが、平内では「祝い申そう」と呼んでいる。
・平内300戸余り、喪中を覗いて全戸の門回りをする。
・とくに近年は、都市部からの移住者が多いので在来集落以外に広範囲に家が点在しているので、夜までかかってしまう。
・各戸の門口で家人にことわり、家内安全と厄払いの祝い唄を全員で合唱する。≪動画あり――リンク≫
・昔は家々でご馳走が出され、青年には酒がふるまわれたが、今はお菓子やお祝いが渡される。
平成28年1月7日実施記録
・13:00頃、生活館に青年団と小中学生30人近くが集合して「祝い申そう」に出かけた。
・大変な戸数なので東西2組に分かれるが、先々の状況に合せてさらにグループ分けをして行われた。
・それぞれの家で、鬼火焚きで燃やす正月飾りも受け取った。
【参考資料】
①屋久町郷土誌第一巻集落誌上
②下野敏見「もっと知りたい屋久島」人とくらし編
その他に区長他、聞取り
写真
鬼火焚き![]() グランドでの鬼火焚きは、七草祝いや祝い申そうとともに正月7日に行われる集落行事。 |
正月行事![]() 七草祝いは10:00から公民館で、集落行事として行われる。 |
正月行事![]() 七歳の子どもが祝いを受ける。 |
正月行事![]() 父兄や集落役員がそろって祝う。 |
正月行事![]() 平成28年の7歳児。 |
正月行事![]() 鬼火焚きは、集落グランドに準備される。 |
正月行事![]() マダケ?の先端に掲げられた鬼。 |
正月行事![]() 11:00頃に七草祝いに出席した子供たちが鬼火焚きの点火をする。 |
正月行事![]() 七草の子どもたちによる点火。 |
正月行事![]() 正月飾りやコサンダケに火が回る。 |
正月行事![]() 燃え上がる鬼火焚き |
正月行事![]() 参集した集落の人たち。 |
正月行事![]() 平内の鬼火焚きは夜まで燃え続ける。 |
正月行事![]() 祝い申そうの青年団と中学生が生活館に集合 |
正月行事![]() いくつかの組に分かれて、各家を回る。 |
正月行事![]() 祝い申そうが集落を回る。 |
正月行事![]() 各家の入口で祝い唄を歌う。 |
正月行事![]() 祝い申そうが家々を回る。 |
正月行事![]() 祝い申そうが家々を回る。 |
正月行事![]() 正月飾りも回収する。 |
正月行事![]() 受け取った正月飾りは、夜まで燃えている鬼火焚きで燃やす。 |
正月行事![]() 全戸を巡るので祝い申そうは時間がかかる。 |